まいど!さくらワークス(@SWorks0303)です。どーも。
ミラジーノ専門の整備屋として、延べ1000台以上のジーノの販売・メンテナンス・カスタマイズに携わってきた経験を、余すところなく
ジーノユーザーさんやジーノの購入を検討されている方の、かゆいところへ手が届くような、お役立ち情報を発信しています。
どうぞ、よろしくお願いします。
スパーク・プラグの取替え
自動車には定期的に取替えないと、調子が悪くなったり大きな故障の原因になったりする部品があります。
例えば、エンジンオイルは定期的な取替えが必要で
おおよそ3000km~5000kmのサイクルで取替えないとエンジンの寿命を縮めてしまいます。
今回ご紹介する点火系パーツのスパークプラグも、定期的な取替えが必要な消耗品の一つで
スパークプラグが交換時期を迎えると、エンジンの始動性(かかり易さ)が悪くなったり
アクセルを踏み込んでもエンジンの反応が悪い(モッサリした感じ)加速不良を起こします。
この記事ではスパークプラグとは何か、交換時期の見極め方・種類や交換方法などをご紹介します。
それでは、よろしくお願いします。
スパーク・プラグとは
まずは、スパークプラグとは何者なのかをおさらいしましょう。
スパークプラグ(英: Spark plug)とは、電気的に火花(スパーク)を発生させ、予混合燃焼式内燃機関において混合気に点火する装置である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
さすがウィキペディアさん。詳しく解説してくれています。
が、漢字が多くて小難しい・・・
ま、スパークプラグの状態が悪いと、車が調子悪くなるということですね。
(端折りすぎっ)

スパークプラグは、車種別で適合する商品を使用しないといけない訳ですが、適合品の中にも、数種類の商品があります。
- 一般(ノーマル)プラグ
標準的なプラグで、低コスト低寿命です。 - イリジウムプラグ
高性能、高コスト、長寿命。新車時から採用されている車も増えてきました。 - その中間のプラグ
なんとなく取っつきやすい松竹梅の竹
中性能、中コスト、中寿命。
さくらワークスでは、日本人らしく?中間のプラグ、デンソーのTT(ティーティー)プラグを使用しています。
スパーク・プラグが原因の不具合
スパークプラグの状態が悪くなると、どのような症状が発生するかというと
- エンジン始動性が悪くなる
- 高負荷時の加速が悪くなる
- アイドリングがバラつく
- クーラーをONしたら加速が悪くなる
スパークプラグは交換時期を過ぎると、適切な強さの火花を飛ばせなくなります。
アイドリングや平坦な道路を流れに乗って走行している時など、低負荷時には必要な強さの火花は飛ばせても
急加速する時に必要な(強力な火花が)飛ばせなくなるために失火を起こし加速が悪くなります。

高負荷時とは、坂道を加速しながら登っている時や
高速道路の合流などでアクセルを大きく踏み込んでいる時のことですね。
交換時期の目安
交換目安は、2万km~4万km。
4万km以上使用しているジーノさんで不具合が発生し出す傾向があります。
車検時の整備見積もりに入っていて、一緒に取替えをお願いする人も多いと思います。
お見積り時にスパークプラグ取替えをおススメする目安は
次回車検までにスパークプラグの使用距離が4万kmを超えないか。を判断基準としています。
例えば、平均の年間走行距離が1万kmのジーノさんの場合、2年後の車検時にはプラス2万km走行していると仮定して
現状のスパークプラグが2万km以上使用されているなら、次回車検までに合計4万km以上を走行することになり
不具合が発生する確率が高いということになりますので、事前に取替えをおススメするということになります。

メーカーWEBサイトでは、上記の半分くらいを交換時期としていますが、交換サイクルを短くして、商品をたくさん売りたいという思惑も少しは加味されているのかな?と感じます。
交換手順と注意点

ジーノに適合するTTプラグは【 K20TT 】※必要数は3個です。
ターボ付きにはイリジウムプラグを推奨していますが、TTプラグも問題なく使用できます。
この辺も商売っ気を感じてしまいます。
※ジーノ1000には適合しません。ご注意。


エアインテーク・パイプを外す
エアインテーク・パイプを外します。
すき間が大きく、エンジンの振動でガタガタうるさいので、厚めのスポンジテープを貼りすき間を埋めて対策しています。


バキュームホースとゴムのグロメットを外す
ゴム製のバキュームホースがカチカチに硬化していたら交換時期です。
硬化するとエンジン側が抜けやすくなり、抜けるとアイドリングが1500rpmくらいに上がります。
ゴムのグロメットは簡単に外れますので、紛失にご注意!


プラスチックのカバーとイグニッションコイルを外す
黒いプラスチックのカバー(10mmボルト×4)
イグニッションコイル(10mmボルト×3)を外します。


配線カプラーは指でロックを外せるタイプと、精密ドライバー(-)などでコジって外すタイプの2種類あります。
経年劣化で割れやすくなっていますので、工具を使う場合は特に破損に注意してください。
ロックが破損してしまった場合は、走行中にカプラーが外れてしまう恐れがあるのでカプラーを取替える必要があります。
純正新品が取り寄せられるか、適合する社外品があるかは未確認です。
さくらワークスでは、今のところ中古パーツで対応しています。時間がある時に調べてみますね。

スパークプラグの取替え
取外しには専用工具が必要です。
プラグレンチ(ソケット)という工具で、マグネットが内蔵されているのが特長です。
通常、スパークプラグは奥まったところにありますので、緩めた後に磁石にくっ付いて抜き取りやすくなります。
KTC ( 京都機械工具 ) プラグレンチ 【9.5sq】 薄肉タイプ B3A-16SP

4万km弱使用したスパークプラグ。
電極の角が取れて丸くなっています。スパークプラグは人間と違って丸くない方がバチバチと火花を飛ばして良しとされます。

新品のTTプラグ。
盗んだバイクで走りだしていたころのように、バチバチの火花を飛ばしてくれそうですね。
スパークプラグの締付トルクは3.0~4.0kgmです。
スパークプラグを着座(取付け側にガスケットは当たっているがトルクが掛かっていない)状態までセットし


工具を真横に構えて90°締付け


再度、真横に構えなおして45°締め付けると、丁度よい締付トルクになります。
合計135°ということになりますが、力を掛けにくいので2回に分けて締め付けてます。
※あくまで目安です。トルクレンチの使用を推奨します。
KTC (京都機械工具) デジタルトルクレンチ デジラチェ GEK060-R3

あくまで目安なので、トルクレンチを使用することを推奨します。(大事なので2回いいます)
あとは、逆の手順で元に戻したら作業完了です。
まとめ
スパークプラグ取替えをまとめると
- 高負荷時の加速がもたつくときはスパークプラグの劣化を疑う
- スパークプラグは消耗部品(要定期交換)
- 種類はざっくり3種類
- スパークプラグの寿命は、おおよそ2~4万km
- 交換には専用工具のプラグレンチ(ソケット)が必要
- 電極の角が丸くなってきたら交換時期
- 締付トルクは3.0~4.0kgm(3~4Nⅿ)
※トルクレンチの使用を推奨
以上になります。
DIYでも比較的チャレンジしやすい作業だと思いますので、工具をそろえてレッツトライ!
それでは楽しいジーノライフを!
ほなね~。